

前代未聞のミス!なぜこんなことが…
大阪・関西万博の公式ガイドブックに、絵本作家さんが制作したイラストが未完成の状態で掲載されるという、信じられない事態が発生しました。万博という国家的なイベントの顔とも言える公式ガイドブックで、なぜこのようなミスが起こってしまったのでしょうか? 関係者のプロ意識の欠如を疑わざるを得ません。
「よりによってこの大舞台で…」絵本作家さんの悲しみ
今回の件で、最も心を痛めているのは、イラストを制作された絵本作家の青山邦彦さんでしょう。
「よりによってこの大舞台でこんな考えられないことが起きてしまった。信じられない気分です」
青山さんの悲痛な叫びが聞こえてくるようです。渾身の作品が、未完成のまま世界に公開されてしまった無念さ、悔しさは計り知れません。
[未完成イラストが掲載されたガイドブックのイメージ画像]
なぜ?未完成イラスト掲載に至った経緯
今回のミスは、一体なぜ起こってしまったのでしょうか? 考えられる要因をいくつか挙げてみます。
- コミュニケーション不足と確認体制の甘さ:
- イラストレーターから編集部への最終稿の提出、編集部から印刷会社へのデータ伝達… その過程で、どこかにコミュニケーションの齟齬があったのかもしれません。
- レイアウト確認用の未完成データが、最終稿と誤認された可能性も考えられます。
- 複数の担当者が関わるプロジェクトにおいて、情報の共有と確認が徹底されていなかったことが原因の一つでしょう。
- スケジュール逼迫によるプレッシャー:
- 万博準備は常に時間との戦いです。ガイドブック制作も、締め切りに追われる中で十分なチェック体制を維持できなかったのかもしれません。
- しかし、どんなに忙しくても、品質を犠牲にすることは許されません。万博という特別なイベントだからこそ、通常以上の品質管理が求められるはずです。
- 担当者の経験不足と知識不足:
- ガイドブック制作に関わった担当者が、出版物の制作プロセスに関する知識や経験不足だった可能性も否定できません。
- イラストレーターとのやり取り、データ管理、印刷会社との連携… 出版物の制作には専門的な知識が必要です。
- 経験の浅い担当者が重要な役割を担っていた場合、十分な指導と監督が必要だったでしょう。
- コスト削減と効率化の重視:
- 近年、出版業界は厳しい状況に置かれており、コスト削減や効率化が求められています。
- しかし、コスト削減を重視するあまり、品質管理に必要な人員や時間を削ってしまった場合、今回のミスのような事態を招くリスクが高まります。
- 著作権に対する意識の低さ:
- イラストレーターが丹精込めて制作したイラストは、大切な著作物です。
- その著作物を、未完成のまま、しかも許可なく掲載することは、著作権侵害にあたる可能性があります。
- 今回のミスは、著作権に対する意識の低さを示すものであり、イラストレーターに対する敬意を欠いていると言わざるを得ません。
過去にも同様のミスは?出版業界の品質管理の実態
今回の万博ガイドブックにおける未完成イラスト掲載問題は、出版業界全体から見ると、特異な事例なのでしょうか?
- 誤字脱字、画像の誤掲載: 書籍、雑誌、パンフレットなど、様々な出版物において、誤字脱字や画像の誤掲載は後を絶ちません。
- 内容の誤り、情報の間違い: 旅行ガイドブック、地図、参考書など、情報を提供する出版物において、内容の誤りや情報の間違いは深刻な問題です。
- 著作権侵害、肖像権侵害: 写真集、イラスト集、記事など、著作物を利用する出版物において、著作権侵害や肖像権侵害は重大な問題です。
今回の問題は、出版業界全体の品質管理体制の甘さを露呈するものでもあります。チェック体制の形骸化、担当者の意識低下、著作権に対する意識の低さ… 再発防止に向けて、出版業界全体で取り組む必要があります。
当事者の言い分:絵本作家と関係者の声
今回の問題では、当事者である絵本作家さん、そして関係者である万博協会やJTBパブリッシングから、様々な声が上がっています。
- 絵本作家・青山邦彦氏:
- 「よりによってこの大舞台でこんな考えられないことが起きてしまった。信じられない気分です」(ABCニュース)
- 未完成のイラストが、許可なく掲載されたことに対する著作権侵害への懸念を示しています。
- 万博協会のコメント:
- 「事実関係を確認中。関係者にはお詫びする」(複数の報道機関)
- 今回の問題を重く受け止め、事態の把握と対応に全力を尽くす姿勢を示しています。
- JTBパブリッシングのコメント:
- 「事実関係を確認し、関係者にご迷惑をおかけしたことをお詫びする」(複数の報道機関)
- 公式ガイドブックの編集・制作を担当した企業として、今回の問題に対する責任を認めています。
まとめ:二度と繰り返さないために
今回の万博ガイドブックにおける未完成イラスト掲載問題は、関係者全員が真摯に反省し、二度と繰り返さないための対策を講じる必要があります。
- 万博協会、JTBパブリッシングをはじめとする関係者は、今回の事態を重く受け止め、原因究明と再発防止策の徹底に取り組む必要があります。
- イラストレーターに対する誠意ある対応が求められます。
- 出版業界全体で、品質管理体制を見直し、著作権に対する意識を高める必要があります。
今回のミスを教訓に、大阪・関西万博が成功することを願っています。
参考資料:
- 未完成のイラストが万博ガイドブックに掲載 絵本作家「こんな大舞台で。信じられない」 (https://news.yahoo.co.jp/articles/8c55b899b2e35219aa820ade6be916ce701a9576)
- 「前代未聞な事が起きました!」大阪万博の公式ガイドブックに描きかけのイラストが掲載されたという投稿に、「僕もあります」「よくある」と経験談が集まる (https://togetter.com/li/2530670)