映画『ラストマイル』:物流業界を描くサスペンス、その光と影

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また、このシェアードユニバースがもたらすもう一つの問題点として、映画自体の独立性が失われてしまったという点が挙げられます。シェアードユニバースにより登場するキャラクターや設定が増えることで、映画が一つの完結した物語として成立するためには、これらの要素を説明する時間が必要となりますが、その結果として物語のテンポが失われ、映画単体での鑑賞者にとっては理解しづらい展開になってしまったのです。

総評

『ラストマイル』は、物流業界を舞台にしたサスペンス映画として、現代社会の問題を取り上げながらも、多くの課題を残す作品となってしまいました。物流の過酷な現実を描く部分には意義がありましたが、そのメッセージがサスペンスとしての物語に埋もれてしまい、観客に十分なインパクトを与えることができなかったのが残念です。また、シェアードユニバースとしての要素が物語の独自性を損なったことで、映画としての評価も分かれる結果となりました。それでも、満島ひかりや岡田将生、阿部サダヲといった俳優陣の演技は光っており、彼らの存在感が映画を支えていたと言えます。

結局のところ、物語の展開や設定にもっと説得力と深みがあれば、『ラストマイル』は社会派サスペンスとして強い印象を残すことができたかもしれませんが、全体としては中途半端な作品に終わってしまった感があります。それでも、映画が物流業界や過重労働問題に目を向けさせたという点では、意義のある作品であることは間違いありません。

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